◎メキシコのオルメカ遺跡の巨大頭部像
↓その一例:高さ2メートル、重さ約20トン(「ラ・ベンタ遺跡公園(ラ・ベンタ野外博物館)」に在る)
紀元前800~500年ころにこのような立体的頭部像作りの習慣は廃れて以後は平面的な石彫に移行したとされる。
↓双方とも顔が主体の石彫で直径1.4メートル、重さ700キロと大きく、石材は石灰岩。
オルメカ文明はアメリカ大陸で最初の古代文明で、紀元前1500年ころにメキシコ湾岸地域に出現して紀元前400年ころまで栄えた。オルメカとは、アステカ語(ナワトル語)で”ゴムの人”を意味するオルメカトルに由来する。
オルメカ文明は後のマヤ文明やアステカ文明の母体となったもので、これらの文明を総称したのが「メソアメリカ文明」。
◎グアテマラのジャングルの巨大顔の石像
この巨顔像は、グアテマラのある農協の役人が、亡くなった妻を偲んで火山性の軽石を彫って作ったもので、像の土台部分に彫られた銘には”妻のイニシャルとともに1936年4月16日の日付け”があるそうだ。
↓写真は1940年代初めにカーネギー研究所の調査団が撮影したとされるもの。(上の写真もその時に撮影したものか不明)
この像の顔つきは白人的でネイティブな人とは違うという不思議なものなので、その作者や由来について憶測で多数の説が出ていた。
さて、”元は全身像だったものから頭部だけ分離”したと思われる例には・・
◎トルコのネムルト山の巨顔像
トルコにある標高2134メートルのネムルト山頂付近には、ギリシャ神話やペルシャ神話に登場する神々の石像が倒壊状態で点在していて、巨顔だけの部分がいくつか在る。この地はギリシャ人やペルシャ人など多民族が暮らす都市だったとされ、世界遺産になっている。
ところで、もともとの全身像の体部分が隠れていて頭だけが見えていたのが・・
◎ほぼ大きな頭だけのスフィンクス
元々のスフィンクスは現在見られるような”頭はエジプトのファラオ、胴体はライオンの姿なのだが、長い間 砂に埋もれていた時代があって、厳密に言えば”肩から上のスフィンクス”が見えていて、その状態では大きな頭と顔が目立っていた。
それがよく分かるのが ”スフィンクスの前で日本の武士集団が写る(上の)写真”。
幕末の幕府は”日本各地の開港をせまる外国”に対して開港延期交渉および西洋文明調査のために数回にわたって遣欧使節団を派遣。
その中の一つが、1863(文久3)年の外国奉行・池田長発(ながおき)を団長とする総勢20数名の通称「池田使節団」で、その役目は開港延期どころか一旦開港した横浜を閉港するための交渉であった。
一行が途中に寄ったエジプトでピラミッド内部を見学し、スフィンクスも観ていたところを撮影したのは、(エジプト滞在中の)イタリア人写真家アントニオ・ベアト。
ちなみに、「スフィンクスの鼻が欠けているのはナポレオン軍の仕業」というよくある話は間違いで、それ以前から欠けていたという証拠が残っていて・・
1755年にフレデリック・ルドヴィグ・ノルデンという海軍軍人にして探検家でもあった人物の著書「エジプトとヌビエの航海」が発刊されたが、その本の中には”鼻の欠けたスフィンクス”の絵がある。
しかるに43年後の1798年になってナポレオンがスフィンクスやピラミッドを観たのであるから、”ナポレオンがスフィンクスの鼻を破壊したという伝説は事実ではない“ことがわかる。
そして、砂に埋もれていた胴体が現れたのは1926年で、その発掘はエジプト考古学博物館館長ガストマン・ガスペロ(フランス人)の発案で資金集めされて実行された。
その他・・
◎大きな顔、頭のように見えるモノ
あるモノが何かに見える、あるいは何かのように聞こえる現象を「パレイドリア現象」または「パレイドリア効果」と言うそうで、勿論 人間の顔だけでなく動物の姿に見えるなどいろいろな例がある。
“聞こえ”の例では、録音した音楽テープを逆送りした場合や早送りまたは遅送りすると”何かメッセージのようなもの”が聞こえることがあるのがこれに当たる。
蛇足ながら、オッフェンバック作曲の「天国と地獄」の代表的メロディーをサンサーンスが拝借してそれを大変遅いテンポにして自分の曲にパロディーとして取り込んで作ったのが「動物の謝肉祭」の”亀”の部分。他にも同じく「天国と地獄」を遅くしたパロディー部分があるクラシック音楽があったように記憶しているものの思い出せないのでご存知の方はお教えください。
◎映画に登場する大きな顔
1900年に発刊されたライマン・フランク・ボーム作の児童文学「オズの魔法使い」をベースにした1939年の米国製作映画で主人公のドロシーを演じたのがジュディーガーランドで主題歌が「虹の彼方に(Over The Rainbow)」。
主人公ドロシーたちが会ったオズの魔法使いは大きな顔だけで現れたが、その直後にはこの魔法使いというのはただの老人で、大きな顔は“はりぼて”であることがバレてしまう。
↓映画「オズの魔法使い」での顔だけの魔法使い

その後、原作に出てくる魔女たちに焦点を当てた物語を、原作者とは別のグレゴリー・マグワイアという人が作って発表した「ウィキッド 誰も知らない、もう一つのオズの物語」が登場し、これをミュージカルにした「ウィキッド 」が作られ、さらに映画にしたのが「ウィキッド ふたりの魔女」。
この映画は、原作「オズの魔法使い」で少女ドロシーがオズの国に迷い込むずっと前に遡り、この国で最も嫌われた“悪い魔女”と最も愛された“善い魔女”の過去をふたりの視点から描いた物語で、いわば原作に出てくる魔女たちの裏話。
この映画の中でも”大きな顔だけの「オズの魔法使い」”が出てくるが、その顔は昔の映画「オズの魔法使い」で出てきたものとは違うものになっている。























































































































































































































