前回、大河ドラマ「べらぼう」テーマ曲で使われている楽器ツィンバロンをとりあげました。

(前回内容= https://lddesigneruk.livedoor.blog/archives/26986805.html )
さらに世界にはこれとよく似た楽器があるもので・・

(前回内容= https://lddesigneruk.livedoor.blog/archives/26986805.html )
さらに世界にはこれとよく似た楽器があるもので・・
◎ツィンバロンの仲間か?ポータブル・ツィンバロン?
実は私、この映画を数年前にテレビで初めて観た、と言っても全編じっくり観ていないのだが、とにかく気になったのが、この映画の中で頻繁に流れる主題曲「魅惑のワルツ」(Fascination)。
この曲自体は、もう60年ほど前にはラジオやレコードで聴いて知っていたのですが、実際の映画の中で流れる曲(サウンドトラック曲)には、なんとツィンバロンの音が入っているではないか!
↓映画部分と「魅惑のワルツ」の音楽(3分弱)(後半にツィンバロン演奏シーンあり)
https://www.google.com/search?sa=N&sca_esv=71db54fb86614d0a&rlz=1C1CHBH_jaJP748JP748&udm=7&q=%E6%98%BC%E4%B8%8B%E3%82%8A%E3%81%AE%E6%83%85%E4%BA%8B&ved=2ahUKEwj8pqOXh8iLAxVylK8BHUgDN38Q8ccDegQINxAD&biw=1366&bih=555&dpr=1#fpstate=ive&ip=1&vld=cid:1f2b5ed1,vid:LmSWw6wor3I,st:0
よく見ると4人組の楽士(後に調べたらこの人たちはロマ=ほぼ昔で言うジプシー)が色々なシーンに頻繫に登場して演奏していて・・
バイオリン、ビオラ(またはバイオリン?)、アコーデオンに加わっているのが”小型のツィンバロンと思われる楽器”(以下この項の文中:ツィンバロン)で、これには独自の名前があるのか分かりませんが、その奏者はそれを紐で首から吊って本体を保持しながらバチを叩いている。
大編成のオーケストラで使われるモノと比べると音域は少し狭いのでしょうが、音色は変わらないように聞こえる。
↓いたる所で演奏され、それゆえにこの映画全体でツィンバロンの特異な音が印象に残る。
今から35年ほど前、私が単身赴任で再び大阪勤務だったある日のこと、毎日の通勤途中に一部歩いて通る京橋駅前の広場で、ツィンバロンのような音のメロディが聞こえてきた.ので、
近寄ってみたら一人の40才代くらいの中国人(中国語が書かれた説明板のようなものが置いてあるのでそれと分かった)男性が座って両手でバチを持って弦を叩いて演奏しているではないか! (曲目は日本の流行歌だったと記憶している)
当時の私はツィンバロンの現物は勿論、写真さえも見たことがなかったが直感的にこれは小型のツィンバロンではないかと思い、懐かしさを感じながらしばし聴き入ってしまった。
しかし今になって調べてみたら、それは中国伝統楽器「揚琴(ヤンチン)」だったようだが、私が見たのは下の参考動画で登場する揚琴(ヤンチン)よりさらに小ぶりだったように思うので、ひょっとすると異なる類似楽器だったかもしれない。
◎ツィンバロンやヤンチンの元祖はサントゥール
ツィンバロンなどの打弦(バチで弦を叩いて音を出す)楽器の元祖はペルシャ、今のイランあたりの「サントゥール」。
サントゥールが、西方へ伝わり、
ハンガリーでは「ツィンバロン」に、
ドイツでは「ハックブレット」になり、
ヨーロッパ経由で北米では「ハンマーダルシマー」に。
東方に伝わって17世紀ころの中国で「ヤンチン」に、
東南アジアでは名前そのまま「サントゥール」に、(タイでは「キム」に)
18世紀には朝鮮で「ヤングム」になり、それぞれの地で独自の形に発展してきた。
なお、17世紀の沖縄で「ヤウキン(夜雨琴)」となったが、普及しなかったそうだ。
サントゥールとその演奏(東京藝術大学小泉文夫記念資料室HPより)
サントゥールから東西へ伝播した図
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余録(1)
魅惑のワルツは1904年にパリのカフェのオーケストラ用に作曲されたものが後にシャンソンとして人気を得ていたが、1957年の映画「昼下がりの情事」の中で使われてリバイバルヒットしたとのこと。
魅惑のワルツは魅惑的メロディゆえに、映画から独立した曲として多くのミュージシャンが演奏したり歌っていて、ただしそれらにはツィンバロンは遣われていないが、パーシーフェース楽団、ナットキングコール、美空ひばり、小野リサなどのものがあるが・・
私が最も気に入っているのはフランク・チャックスフィールド楽団の演奏
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余録(2)
ツィンバロンの弦は音階通り順番には並んでいないので、一応の演奏ができるには1年はかかるそう
で、それゆえにツィンバロン奏者が少ないから、前回紹介しましたように”曲中でのツィンバロン担当パートをマリンバ(木琴)で代替する例”が生まれるのでしょう。
“音階通り順番には並んでいない”といえば・・
(↑画像は「EYS MUSIC SCHOOL」のHPより)
中南米音楽に使われる「スチールドラム」の叩く場所。
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