徒然G3(ツレヅレジイサン)日話秘話飛話

兼好法師ならぬ健康欲しい私がつれづれなるままに お伝えしたいこと綴ります。 時には秘話もあり!

    ジャンルは不特定で硬軟織り交ぜながら 皆様に何かお役に立てば幸いです

    2024年07月

    ◎頭に糞を落とされたのはアラ80での初体験
    今年(2024)5月21日の午後、庭に出ていたら突然、私の頭に何かが落ちてきて「ピチャ」っと(音は感じなかったが)着いた。

    驚いて指で触ってみたら、白くてドロドロしたものですぐに鳥の糞だと分かったと同時に上の空を見上げたが、鳥の姿は見えず声もせず、あるのはただ青い空。ハテ何の鳥だったのか?

    何か白いものが頭に、しかし上空には青い空のみ
    fun-atama

    私は額から後頭部にかけて殆ど毛髪が無い(俗に言う)ハゲアタマなので、その糞はすぐ指で拭えてその後は水で簡単に洗って済んだが、これが普通に毛が有る人だったらこんなに簡単には処置できないだろうなと、不幸中の小さな幸い?を感じたのだった。

    後日に知ったが、この日は大安だったのでこれで少しウンが良くなるかとかすかな期待をしている。

    それにしても80才に近い私がこれまで生きてきて、わが身が糞害にあったのは初体験。しかも頭上に何も無い場所での糞との遭遇は確率としては非常に小さいはずで、逆にその確率が高いのは・・

    ◎駅のホーム、電線下、家屋の軒先など、糞害注意! 
    東京のJR秋葉原駅は総武線と山手線などがそれぞれ高架状態で交差するのでホームは構造的にも視覚的にも複雑駅の一つです(地下鉄どうしが地下で交差しても視覚上は複雑感は無い)が、それにともなってホーム上の鉄骨またはコンクリートの梁が多く存在することになり、そこに鳩が多数来て留まる結果、
    糞が大量にプラットホーム上に落とされる。
    doves

    私は現役の会社員だったある時期にはこの秋葉原駅で乗降していたが、ホームの所どころに「頭上ご注意 ハトのおとしもの」という看板がかかげてあったから、梁の下を避けて歩いたもの。

    ハト飛来防止用に金網を張ったり、大きな針山のような専用品(下図参照)を梁の上に設置してハトがとまれないようにする方法があるが、秋葉原の駅のような場合にはそれが適用しにくいのだろうと思う。
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    電線の下にも鳥の糞が落とされることも多く
    、先日には我が家の前の電線の真下で鳥の糞が巾5センチ長さ60センチくらいの一直線の白い帯状になって道路上に落ちていたが、これは明らかに鳥が電線上に多数並んでとまって”連れしょん”ならぬ”連れ糞”した結果だとわかる。
    densen-birds

    夏の今の時期ならたぶんツバメのしわざだと思われるが、私が過去に見た”電線上に並んだツバメ”の数で最大は14羽。ちょっと横道に逸れますが、ムクドリは20羽以上が並んでとまっているのを見たことがあり、同様にカラスの30羽ちかくを電線上に見たときはその全体が黒い大きなかたまりのようでちょっと不気味だったことがある。

    ツバメが巣をつくった家には幸福が訪れると昔から言われるため、その巣を大切に見守る家その他の施設などの建物は多いが・・
    swallow-nest

    それに伴って発生するのが”巣の下の場所が糞によって汚れること”で、そのために糞の落下地点に受け皿状のものを置いたり紙類を敷くなどの対処がされるので、ツバメの巣の存在を知らない人でもすぐに気が付くことになると同時に、この家や施設の人のあたたかい気持ちがうかがえるもの。

    ◎露天風呂に鳥の糞が落ちてきた!
    私が海に面した露天風呂の湯に浸かっていた時のこと、いい気分になっているところに突然ポチャンと音がしたので何かと思って見たら自分の身からわずか20センチ先に白いものが”まるで溶き卵をお湯に入れた瞬間のような状態”で15センチくらいの長さでモヤっとして一部浮いて一部沈んでいるではないか!
    白いものがポチャンと・・ 
    roten-potya

    一瞬何かと思ったがこれは鳥の糞だと気づいたのですぐに空を見上げたがこの時も鳥の姿はなかった。

    同時に「わっ 鳥の糞が落ちてきた!」と周囲の人にも聞こえるように声をあげたら、ちょうど手桶が近くにあった人がそれを使って糞をすくい取って排水口に捨て、丁度近くに居た従業員が飛んで来て糞が落ちた周囲のお湯を処理した。後で思うにカモメの仕業だったのであろう。海上に2羽ばかり飛んでいたのが見えていたから。

    日本の露天風呂には屋根がついていることが多いが、その目的は”雨や雪が降る中でも気分よく湯に浸かっていられる”ことの他に”苔や藻を発生しやすくする太陽光を遮るため”なのだが、”裸という無防備状態にある時に頭上からの(糞に限らず)落下物から身を守る”ことにもある・・ということになる。

    露天風呂の屋根有りと無しの双方に利点はあるが・・
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    (↑左:和歌の浦温泉・萬葉の湯/右:万座プリンスホテル)
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    7月初めの今日もツバメが数羽 電線にとまって「ピチピチピチ」、時には「ピチピチピチ ビー」と鳴いている様子が我が家からも観察できる。
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    そしてたまにはピューっと飛ぶ姿も見えるがさすがに”昔、国鉄(現JR)の特急の愛称になっただけあって?”速い! 確かにカラスやヒヨドリなどよりも・・

    ツバメは日本へ春に飛来して卵5~6個産み、子供を育ててから秋に南方のフィリピン、インドネシア、マレーシア、ベトナム南部などに帰るそうで、その飛行距離は実に3000キロ以上。

    体重20グラムで500円硬貨3枚分の軽く小さい体でよくもまあ長旅するもの。 

    餌は蚊、ハエ、シロアリ、蝶、トンボなど空中を飛んでいる虫が主で、南方地域にはこれらの虫が多いものの餌を取り合う競合鳥類が多いため、特に子育てのために餌が多量に必要な時期には困るのだが、丁度その頃の日本には餌になる虫が多いので、長旅をしてでも来日するのだそうだ。

    民家の軒下などに作った巣からヒナの餌になる虫を求めて飛び立ち、虫をくわえて戻る行為は1時間当たり平均40回も繰り返されるといわれる。

    秋に離日して再び来日すると、通説では「ツバメは同じ巣に戻って来る」と言われるものの実際はその確率は15%という説があるが、同じ巣ではないものの元の巣の近隣に作巣する例は多いようだ。

    しかし一方で、離日する子ツバメに足環を着けての調査では山口県から離日したツバメが静岡県に戻ってきた例もあるとのこと。               

    さて今年(2024年)、千葉県中部にある我が家の周りでツバメの鳴き声が聞こえ始めたのが3月27日・・と、カレンダーにメモしたのだが、”渡り鳥の鳴き始めを感知してそれを記録しておく”ような行為は会社勤め現役時代には考えられないことだったかなと思う。

    というわけで、今年は私がツバメへの意識が強いところに、ツバメに関する新聞記事、テレビドラマ、映画(のようなもの)が現れた!

    ◎「天声人語」欄のツバメ
    5月16日の朝日新聞の天声人語欄に『古い言葉で「メ」は鳥の総称だったと国語学者の金田一春彦さんが書いていて、ツバメ、スズメ、カモメしかり。「燕」という漢字はツバメが翼を広げて飛ぶ様を写した象形文字』・・というようなことが紹介された。

    ◎「燕は戻ってこない」という名のドラマ話題
    桐野夏生(きりのなつお=直木賞はじめ多数の文学賞受賞の作家、日本ペンクラブ会長、紫綬褒章受章者)原作の連続テレビドラマ「燕は戻ってこない」(NHKで2024.7.2まで)は代理出産を扱った重い内容で、出演の稲垣吾郎の好演でも注目されているようですが、

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    桐野氏はあるインタビューでこの小説名の由来を尋ねられた際にも明解な回答をせずに読者の解釈に任せているので、私なりに思えば・・

    通常は子供を産めば授乳その他で子育てするところ、代理出産をした女性はそれができないので、燕が子育てのために餌をとっては巣に戻り、子に与える行為を繰り返す姿になぞらえれば、ツバメに例えた代理出産女性は育児現場(である巣)に戻らない・・ことになる。

    と、解釈していたところ、 (原作を私は知らないが) このドラマでは、代理出産を請け負った女性が帝王切開で双子(男女)を産んだのだが依頼人側に引き渡す前になんと、男の子だけを残して勝手に女の子のほうを抱えたまま姿を消したのだった。

    ◎オペラ「つばめ」の上演映像が各地で公開される
    プッチーニ作曲のオペラの中でも「つばめ」は最も優雅で洗練されていると言われるそうで、ストーリーは"銀行家ランバルドに囲われている高級娼婦マグダが一度は別れて別の男のもとにはしり結婚に至りそうになったが、自分が娼婦だったことを告白して結婚辞退して再びランバルドのもとへ戻る"というもの。マグダはツバメのように同じ所に戻ったのだ。

    このオペラがニューヨークのメトロポリタン歌劇場(MET)で今年4月20日に撮影(使用カメラ10台)されたものが録画されて5月31日から日本各地で映像上映(松竹配給)されたもので、この「つばめ」はMETで上演される多数のオペラの映像を上映するシリーズ「METライブ ビューイング」の中の第8弾とのこと。

    ↓オペラ「つばめ」のワンシーン(「映画.COM」のHPより)
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    実はこの「つばめ」上映の情報は、日頃から文化・芸術に詳しい友人が実際に観て「映像ながら観劇で感激!」という内容のメールを送ってくれたので知った次第。
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    以下はツバメに関連する余談です

    ◎「若いツバメ」考
    「若いツバメ」とは、女性からみて年下の男の恋人のこと。

    その由来は、大正から昭和にかけて女性解放運動して有名な平塚らいてう(ひらつか らいちょう)が自分より若い画家である奥村博史と親しくなっていることが周囲に知られたために、奥村はある手紙を書き残して、彼女らいちょうのもとを去って田舎に帰ってしまった。

    その手紙は「池の中で水鳥たちが仲良く遊んでいた所に、一羽の若い燕が飛んできて大騒ぎになりました。この思いがけない結果に驚いた若い燕は飛び去ります」というような内容だったことから生まれた言葉。

    ところが、彼女は「燕なら春になると帰ってくるでしょう」という返事を出して、彼を呼び戻した後は二人で共同生活を始めたそうで、愛の巣を飛び出た彼は再び元の巣へ戻ったのでツバメ同様となった。

    ↓平塚らいてう(若年期 / 高年期)
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    らいてうは1886(明治19)年の生まれなので”若い燕”との生活に入ったのは1914(大正3=第1次世界大戦開始)年のことだから28才の時のことになる。私の想像では少なくとも30才代後半以降のことかと思っていたのでちょっと意外。ちなみに1971(昭和46=大阪万博開催翌年)年に85才で死去している。

    ◎「ツバメ低く飛べば雨近い」理由と飛行機の塗装?
    昔から「ツバメが低く飛んだら、もうすぐ雨が降る」と言われて、私も子供の頃に聞かされていたが、さてその理由を教えてもらっていなかった。恥ずかしながら高齢者とされる年齢になってから初めて知ったことは・・

    雨降り前には湿度が高くなる=空気中の水分が多くなる→空中を飛ぶ虫たちの羽や体に水分が着く→体が重くなって低くしか飛べない→その状態の虫たちを捕まえるためにツバメも低く飛ぶ・・という理由。

    それで思い出すのは、”飛行機の機体全体を覆う塗装の重さが飛行に影響を与えている”こと。

    ちょっとあいまいな数字で恐縮ですが、大型機1機の塗装に使われる塗料の重さは0.5トンにもなり、その影響で東京→ロンドン間の飛行で5万5000円分の余計な燃料を消費するという試算がある。

    高高度を高速で飛ぶような飛行機は、地上と高空との間の気圧変化による機体の膨張と収縮の繰り返しが起こす可能性のある機体胴体の金属疲労(これが進むと金属板が破断して最悪は機体が空中分解)の抑制や空中の塵や浮遊物の衝突によるキズ防止などの理由で機体の塗装は必須になっているから仕方ないようです。

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