◎「カレーの日」の由来は
1982(昭和57)年、社団法人全国学校栄養士協議会が学校給食35周年をむかえて、小中学校の給食においてカレーを1月22日に一斉に出したことにちなんで決められたのが「カレーの日」。
実は「カレー」と名の付く記念日は他にも沢山あって少なくとも18種あり、例えば「レトルトカレーの日(2月12日)」、「横浜カレーの日(6月2日)」など。
その内、日本記念日協会認定の記念日は「カレーの日」を含めた10種。
(詳しくは→
◎イトーヨーカドーが「カレーの日」を知らぬはずはないが?
日本の代表的スーパー(マーケット)の一つであるイトーヨーカドーは今年1月11日~16日まで、「冬のカレーフェス」と称して、カレーの有名店のシェフが監修したカレーの販売とそのカレーを作るために必要な食材の販売、各地の”カレー名店が監修したレトルトカレー”の詰め合わせ福袋、さらにカレー味のお菓子までも販売するというキャンペーンを行った。
しかし、前述のように”1月22日が「カレーの日」”と知っていたら、その日をからませた「カレーフェス」を設定するのが常套手法だろう。もしそうしていたら期間中の売上高はよりアップしたにちがいない。もしかしてカレーの日の存在を承知の上でのことなら、その理由を知りたいところ。
◎私は”日本の昔の黄いろい色をした独特の香りのカレー”が好き!
現在は、レストランで出されるカレーも各社発売のカレールウもレトルトカレーも全てと言ってよいほどが”茶色いカレー”になっている状態で、しかも昔のカレーのような強い香りはせずに、少々酸味を帯びているものも多い。
しかし、私は昔に食べていた”黄色で独特の香りでしかも酸味など無いカレー”のほうが断然に好きだ。”黄色い”ということはターメリック(ウコン)が沢山含まれている証であり、独特の強い香りはクミンが多いことによるもの。昔はまさしくその香りがカレーであり、ご近所のお宅からカレーの香りが漂ってきて”きょうの晩御飯はカレーだな”などと分かることが普通だった。それは現在のようなカレールウがまだ売られていない当時は”カレー粉”を使っていたからで、そのカレー粉がターメリックとクミンを多く含んでいたからだろう。
↓昔はこれよりもっと黄色が強くとろみのあるカレーが多かった
(写真は「はるか」(食の贅沢)さんのブログより)
もう半世紀も前のこと、私の妹が”インド人からカレー(のようなもの)の作り方を直接教わったという友人”の手ほどきで作ったカレー(のようなもの)を私も食べたが、それまでに食べていた日本のカレーとはまるで違った味と食感で色も茶色。正直言って”馴染めない”と思ったもの。しかし今考えると、その時のカレーにとろみを加えたものが、現在の日本のカレーの主流になっているレシピにつながっているように思える。
ちなみに、カレーとガラムマサラは同じような香辛料でできていて、ただ一つ違うのは、ガラムマサラにはターメリックが含まれないことだそうだ。
◎カレーの源はインドだが日本型カレーとカレー粉のルーツは英国
古来よりインドでは多数の香辛料や薬効のある材料を組み合わせて一種の複合調味料としたものを色々な料理に”混ぜる(あえる)”あるいは”上から振りかける”などして使っていたが、その調味料がインドを植民地としていた英国へ18世紀後半に伝わりCURRY(カリー)と呼ばれるようになり、さらに明治期に日本に伝わり、現在に至る間に、基となったインドの調味料は英国風に、さらに日本風に変化した。したがって、厳密に言えば”インドにカレーと言うものは無い”とされる。
カレーの基となったインドの複合調味料は英国では小麦粉を加えた”とろみ”のあるものに変化し、さらに各種香辛料を粉末にしてまぜたカレーパウダー(カレー粉)を産み出してカレー料理が普及。それが日本に伝わったのだから、日本型カレーとカレー粉のルーツは英国ということになる。
↓日本初の純国産カレー粉を1923(大正12)年に発売したエスビー食品の現在のカレー粉缶
英国と米国に居住経験があり、両国の食に詳しいブロガー”アサヒ”さんによれば、カレー粉発祥の地のカレー粉の中でも”シャーウッド(Sharwood’s)ブランドのカレー粉”は日本人が是非にも使って欲しい逸品だという。
◎インドでは離乳食も病院食もカレーが使われる!
(以下、便宜上、インドの複合調味料も”カレー”と表記)
インドに限らずカレーは多数の香辛料やハーブから成るが・・
インドに限らずカレーは多数の香辛料やハーブから成るが・・
ターメリックの効能は・・消化促進、肝臓機能促進、解毒、抗アレルギー、殺菌、がん細胞再生抑制、アルツハイマー予防、歯周病予防、などなど。
クミンの効能は・・消化促進、腹痛緩和、食欲増進、肌老化抑制、便秘解消、免疫力増進、強壮、などなど。
・・というわけで、カレーは薬であり、それを使えば薬膳料理と言えるものになるので、インドでは離乳食にも、病院食にもカレーが使われるそうだ。
◎カレーに入る肉 東京(関東)は豚、大阪(関西)は牛だったが・・
カレーに限らず、肉じゃが、コロッケの中のひき肉などに使われる肉は、昔の関東は豚肉、関西は牛肉と分かれていたが、いつの頃からか関東(と言うより全国区?)も牛肉が主流になってしまった。(他に若干の鶏肉、マトン、魚介など。強いて言えば”カツカレー”で豚カツが使われる)
私の小学校(東京都豊島区)時代(昭和30年代)の給食のカレーは、まさに黄色くて豚肉の小さいかたまりが入っていて、当時はその豚の油のかたまり部分が好みだった。年とった今では考えられないことだが・・
そんなことを思っていたら、なんとエスビー食品のホームページには「懐かしの給食カレー」レシピが紹介されていることを知った! 色は昔の黄色に近いし、入れる肉は豚肉だが”こま切れ肉”を使っているのが惜しい!
↓「懐かしの給食カレー」出来上がり写真(エスビー食品のHPより)
◎華麗(カレー)なる発展の神保町(東京)
さすが英国にはカレー(インド料理)のレストランが8000店もあるそうで、ロンドンでは東部のシューディッチという街に店が多く存在するそうですが、日本では東京の神保町がカレー店の密集地となり、地下鉄の神保町駅から半径1キロ以内に"カレー専門店"が約60店、”カレーも食べられる店”を併せると約400店となり、今やカレー店経営を目指す者にとっても聖地とまで言われるようになった。
神保町と言えば、本屋の密集地として世界一の規模で有名だが、カレー店の街としても世界一になるのだろうか。私は高校生時代から現在まで、神保町へはよく行くが、昔はカレー店など見当たらなかったもので、調べたらカレー店の急増は2000年代に入ってからとのこと。
◎「ハウス加齢」はいかが?
20数年前だったかに、住宅メーカー、住宅設備機器メーカー、電機メーカーなどが協同で、"将来の住宅のあるべき姿"を探るために、あるワーキンググループを編成して作業した時期があって、そこに私も参加していたのだが、ある時に"住む人が歳をとるにしたがって住宅と設備はどう対応させるか、あるいは歳をとると必要となる住宅と設備をあらかじめどの程度備えておくべきか"などを考慮した住宅を提案してみようということになって、私がその住宅のネーミングは「ハウス加齢」にしたらどうかと、あのカレーメーカーの名を借りた提案をしたら、「それは面白い」という反応があったものの、やはり没となった。
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さすが英国にはカレー(インド料理)のレストランが8000店もあるそうで、ロンドンでは東部のシューディッチという街に店が多く存在するそうですが、日本では東京の神保町がカレー店の密集地となり、地下鉄の神保町駅から半径1キロ以内に"カレー専門店"が約60店、”カレーも食べられる店”を併せると約400店となり、今やカレー店経営を目指す者にとっても聖地とまで言われるようになった。
神保町と言えば、本屋の密集地として世界一の規模で有名だが、カレー店の街としても世界一になるのだろうか。私は高校生時代から現在まで、神保町へはよく行くが、昔はカレー店など見当たらなかったもので、調べたらカレー店の急増は2000年代に入ってからとのこと。
◎「ハウス加齢」はいかが?
20数年前だったかに、住宅メーカー、住宅設備機器メーカー、電機メーカーなどが協同で、"将来の住宅のあるべき姿"を探るために、あるワーキンググループを編成して作業した時期があって、そこに私も参加していたのだが、ある時に"住む人が歳をとるにしたがって住宅と設備はどう対応させるか、あるいは歳をとると必要となる住宅と設備をあらかじめどの程度備えておくべきか"などを考慮した住宅を提案してみようということになって、私がその住宅のネーミングは「ハウス加齢」にしたらどうかと、あのカレーメーカーの名を借りた提案をしたら、「それは面白い」という反応があったものの、やはり没となった。
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