このテーマシリーズ(不定期)の手始めに・・
◎高齢化社会と 高齢社会と 超高齢社会
まず 高齢者が多い社会の状況を 国際的に通用する表現で使い分ける必要があります・・その理由は
国連やWHO(世界保健機構)が下記のように定義しているからです
・高齢者=65才以上
・高齢化社会
(aging society)
=高齢者が総人口の7%以上
(aging society)
=高齢者が総人口の7%以上
・高齢社会
(aged society)
=高齢者が総人口の14%以上
(aged society)
=高齢者が総人口の14%以上
・超高齢社会
(super aged society)
(super aged society)
=高齢者が総人口の21%以上
◎日本は「超高齢国(社会)」
日本は・・
1935(昭和10)年
高齢者が総人口の4.7%
(統計開始以来最低)
1970(昭和45)年
高齢化社会
(高齢者が総人口の7.1%)到達※
1995(平成7)年
高齢社会
(高齢者が総人口の14.5%)到達
2007(平成19)年
超高齢社会
(高齢者が総人口の21.5%)到達
2018(平成30)年9月
高齢者が総人口の28.1%になり
高齢者人口は 3557万人で
全国民の3.5人に1人が高齢者
2035(令和17)年
推計で高齢者が総人口の33.4%となり
全国民の3人に1人が高齢者となる予想
1935(昭和10)年
高齢者が総人口の4.7%
(統計開始以来最低)
1970(昭和45)年
高齢化社会
(高齢者が総人口の7.1%)到達※
1995(平成7)年
高齢社会
(高齢者が総人口の14.5%)到達
2007(平成19)年
超高齢社会
(高齢者が総人口の21.5%)到達
2018(平成30)年9月
高齢者が総人口の28.1%になり
高齢者人口は 3557万人で
全国民の3.5人に1人が高齢者
2035(令和17)年
推計で高齢者が総人口の33.4%となり
全国民の3人に1人が高齢者となる予想
※1970年は大阪で万国博覧会開催の年
◎高齢者の多い社会の認識上の要注意点
1)日本はとっくの昔に超高齢社会になっているのに 未だに高齢化社会と表現している例・人があります(私が国連の定義を知ったのは35年くらい前ですが それより以前からあったのでしょう それほど経年してます)
2)「日本は平均寿命・高齢者人口率・高齢者人口率上昇スピードは世界一」と言うのは 過去の話で(高齢者人口率以外は)今では間違いです
平均寿命(2017年)は
女性:1位=香港(87.66才)
2位=日本(87.26才)
2位=日本(87.26才)
男性:1位=香港(81.70才)
2位=スイス(81.50才)
3位=日本(81.09才)
2位=スイス(81.50才)
3位=日本(81.09才)
高齢者人口率上昇スピードについては・・“「高齢化社会」から「高齢社会」への移行に要した年数”で比較すると 大韓民国=17年 日本=24年 ドイツ=42年 フランス=114年 (韓国は2000年に高齢化社会になり 2017年には高齢社会に到達)
3)日本の超高齢社会は手放しでは誇れない それは日本の高齢者人口比率が多い原因が・・
A)医療技術進歩による死亡率低下で平均寿命延長・・つまり長生きする人が増えた
B)出生率の低下傾向が続き65才未満の人口が減少
上記Aは一応 望ましい状態ですが Bは望ましくない状態で 欧州のいくつかの国では過去に低下した出生率を改善して向上することに成功しているのに日本はこれに至っていない
上記Aは一応 望ましい状態ですが Bは望ましくない状態で 欧州のいくつかの国では過去に低下した出生率を改善して向上することに成功しているのに日本はこれに至っていない
4)中国の高齢者関連の数字には要注意
中国では高齢者は60才以上として各種統計数字を発表しているので 単純に国際的比較ができない(これも中華思想ゆえなのでしょうか?)
中国の高齢者(60才以上)
・2013年:1億9390万人 対総人口比率:14.3%(総人口13億5千万人)(高齢者だけで日本の総人口をはるかに超えている)
・現在では2億人を超えた世界初の国とされる
・高齢者増加スピード:1999~2018年の19年間で1億1800万人増加
・2050年:4億8700万人になると推計
◎敬老の日と言えば・・
1965(昭和40)年に
9月15日を「敬老の日」と制定 その後
9月15日を「敬老の日」と制定 その後
2003(平成15)年に
9月の第3月曜日を「敬老の日」と改定
9月の第3月曜日を「敬老の日」と改定
しかし その改定に異議も多かったので
老人福祉法改定によって
老人福祉法改定によって
9月15日を「老人の日」とし
9月21日までの1週間を「老人週間」
としました
としました
しかし高齢者を大切にし敬う行為を「敬老の日」や「老人の日」や「老人週間」だけに行うのもおかしな話で しかも日本人の4人に1人以上が高齢者という現在の社会になれば 多くのことに高齢者が
関与したり 高齢者に関与するようになり 高齢者の存在は大切だが当たり前のようになり(理由後日説明)大げさに言えば一種の“空気のような存在”に近くなっています
私が仕事上で高齢者に関する調査をしたり情報を収集し始めたのが 今から35年ほど前でしたが 当時「敬老の日」とその前後数日くらいはテレビや新聞で“高齢者に関する特集”が非常に多かったもので
当時ある年の「敬老の日」1日だけのテレビ各局の特集番組は・・その数 合計15件はありました ところが近年では「敬老の日」のテレビでの高齢者関連番組は ほんの数件となりました
これは 高齢者とその関連事が前述のように“空気のように”当たり前になって 関連番組が日常に分散している証でしょう
◎高齢者に関する“言葉”色々
・「老人」「シルバー」「高齢者」「後期高齢者」
これらの言葉は使い方に注意が必要で この中でも「老人」は使われなくなった 但し「特別養護老人ホーム」「介護老人保健施設」等には使われている 他の「シルバー」「高齢者」「後期高齢者」も
これらの言葉は使い方に注意が必要で この中でも「老人」は使われなくなった 但し「特別養護老人ホーム」「介護老人保健施設」等には使われている 他の「シルバー」「高齢者」「後期高齢者」も
施設名や文書の中では使われるが 商品やサービスなどで「これはシルバー向けの〇〇です」などと高齢者に向けて直接的な表現には使わないのが常識となっている
・「熟年」:熟年という言葉に定義は無い※ゆえに 例えば40才以上の人たちの総称として使うこともある これならば・・「私はまだシルバー(高齢者)ではない」という拒否感も生じない ※「熟年」は作家の邦光史郎氏が1978年に発表した造語で50才前後を想定したものだったが 現在は一般に中高年をさす
・「シニア」:カタカナ表現としては多く使われる
・「セニア」:シニアが「死にあ」につながるとして代替表現したもので もともと原語は「senior」だから こちらが妥当か?
実際例:自動車メーカーのスズキが長年製造販売している”高齢者・身障者向け電動4輪車「スズキ セニアカー」”に使用
↑スズキセニアカー
↑スズキセニアカー
・「ゴールド世代」・「プラチナ世代」:少ないが使われることがある
・「百寿者」「センテナリアン」:いずれも百才以上の人たちを表します まれに「センチナリアン」 表記もあります
日本の百寿者は6万9785人(2018=平成30年)で 女性が9割 1963(昭和38)年は 僅か153人でした
・「スーパーセンテナリアン」:110才以上の人たちを表します
・「グランデージ」「GRANDAGE」:GRAND+AGEで GRANDには“素晴らしい”や“堂々とした”などの意味もあり またGRANDFATHER(MOTHER)にも通じ AGEは年や時代の他に老齢という意味もある
この造語は 素晴らしい高齢者そのもの 又は そんな人達が使用・利用するであろう商品に向けたもので 実際例としては 某インスタントコーヒー名 日産の自動車のあるバージョン名 某電機メーカーの商品用の登録名称となっている
この造語は 素晴らしい高齢者そのもの 又は そんな人達が使用・利用するであろう商品に向けたもので 実際例としては 某インスタントコーヒー名 日産の自動車のあるバージョン名 某電機メーカーの商品用の登録名称となっている
・「老いるマネー」:高齢者特有の消費(後日述)に使われるお金を 中東産油国のオイルマネーにひっかけたもの
・「サンデー毎日」:高齢者の あたかも“毎日が日曜日”な状態を 同名の週刊誌から引用
・(高齢者)「GNP」:“元気で 長生きして ポックリ亡くなる”を ローマ字で書く場合の頭文字・・昔 使われたGNP(国民総生産)から・・
・「ピンピンコロリ」:”最後まで元気”を表して 上記GNPと同義だが 語感としてはGNPに劣ります
・「きょういく」と「きょうよう」が大切:高齢者の認知症予防や介護予防には “今日(何処かに)行く”ことや“今日(何か)用事がある”というような生活行動が必要ということ
・「老老介護」:高齢者が高齢者を介護
・「認認介護」:認知症者が認知症者を介護
・「ジェロントロジー」「老年学」:高齢者関係の学問
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