約半世紀前のちょうど今頃、夏の終わりに大学生仲間4人で北海道をクルマ(←私の父から借用)で巡った際の珍しい体験、今では起きないようなクルマトラブルなどをご紹介してみます。
この旅の計画の言い出しっぺは4人の内の一人の「トラック大好き人間」でした。彼は早くから大型免許を取得して、春・夏・冬の長い休みには、学友でもう一人の「トラック大好き人間」と共に日本列島の北から南までトラック輸送のアルバイトをしていたので、他のメンバー3人は彼の長距離運転のノウハウを頼りに安心して参加したという次第。
この旅の計画の言い出しっぺは4人の内の一人の「トラック大好き人間」でした。彼は早くから大型免許を取得して、春・夏・冬の長い休みには、学友でもう一人の「トラック大好き人間」と共に日本列島の北から南までトラック輸送のアルバイトをしていたので、他のメンバー3人は彼の長距離運転のノウハウを頼りに安心して参加したという次第。
行程:東京→北海道巡行(詳細別図)→(千葉県経由) →東京:4200km
全費用:一人当たり2万円弱(ガソリン代、フェリー代、宿泊費、食費などすべて込み)
使用車種:トヨペット・コロナ(1500cc)
◎一人2万円以内で全費用が済んだワケ
いくつかの経費節減策を講じたことと、勿論、半世紀前なので物価が安かったこともあります。
1) ユースホステル(YH)を利用した
全員が事前にユースホステル会員登録して”にわか会員”となって、北海道内の施設を低料金で利用した。当時は1泊2食付きで1100円前後(くらいだったか?)、素泊まり平均800円くらいだったので、素泊まりもたまに利用した。(非会員でも少し高い「ビジター料金」で利用はできます)
※「ユースホステル(略称YH)」:ドイツ発祥の”青少年少女に安全で安価な宿泊場所を提供する主旨に基づいた宿泊施設”であるが、現在では賛同する約80の国と地域でもYH施設が多数あり、会員は世界共通でこれらを利用できる。日本のYH数はピークだった1970年代前半の約600から今は約200。利用者数は約340万人から約38万人へと激減しているが、施設のリニューアルや細則の廃止などで状況改善がはかられているようです。(我々が利用した当時は基本的に洗面道具とパジャマ(寝間着)持参が条件だったが、今はどうでしょうか?)
2) 携行食の活用
保存のきくフランスパン(バゲット)と魚肉ソーセージを大量にクルマにつんで、移動中に飲食店や食料品店が見当たらない場合に備え、実際にこれを食べてしのいだことも多かったので、結果としても食費を低く抑えられた。


3) ガソリンが安かった
当時は1リッター38円前後。(ちなみにハイオクは53円前後) つまり単純計算で現在の四分の一。
4) すべて一般道路を走った
通行料が発生する道路は利用しなかった。東北自動車道はまだ無かったが、あったとしても利用しなかった。
※西側の高速道路:東京~名古屋はこの年1968年4月に開通。名古屋~京都~大阪~兵庫県・西宮は1955=昭和38年に開通済みだった。
5) 航路が短い「大間~函館」フェリーを利用
大間(青森県の下北半島の北端)と函館を結ぶフェリーは、青森と函館を結ぶいわゆる「青函フェリー」の航行距離の約三分の一以下なので当然料金は安く(参考:現在2022年時点での車長6m以下の小型車運搬料金のこの2航路での差は約8800円)、青森市より北の大間までの余分走行分のガソリン代を足しても格段に経済的。
ちなみに現在は、大間沖でとれる天然本まぐろは有名になっていますが、当時は“大間のマグロ”という言葉は聞いたことはなかったのは、それもそのはずで、2000(平成12)年のNHKの朝ドラで”大間のまぐろ漁師の娘が主人公”の「私の青空」が放映されてからやっと全国に知られるようになったので、それを契機に地元も知名度向上に注力して2007(平成19)年に「大間まぐろ」として商標登録したとのこと。
◎混浴ができるユースホステルも多かった
当時は温泉ホテル・旅館がユースホステルを兼業していることも多く、旅行途中でそれに気づいた我々は以降ほとんどをこの”温泉付きユースホステル?”を利用した。
しかも多くの温泉が実質的には”混浴”で、浴場の入り口は”男”、”女”と印した暖簾がかかっていても、中に入れば湯が張られている浴槽部は一つだけだったり、一応別々に浴槽部があっても男女を仕切る壁などが無い形式で、これは楽し?かった。
(↓本文と関係ありません:層雲峡観光ホテルのHPより「水着着用混浴風呂」)


現在、北海道には100軒弱のYHがあるようですが、今でもYHを兼業する温泉ホテルや旅館はあるのでしょうか? 今、チョイと調べてみたらYH専業の施設には「源泉かけ流し温泉付き」のところがあります。
実は、ユースホステルを兼業する温泉ホテル・旅館を利用すると、もう一つ利点があって、(現在もあるかは知りませんが)当時の正式なYHでは管理人の方は「ペアレント」と呼ばれ、宿泊利用者は夕食後にペアレント主催のミーティングに参加して懇親をはかる・・という定番スタイルがあったのですが、それが無いので気楽だったこと。我々も道内1泊目だけは普通のYHだったのでこの定番スタイルに従がったが、それ以降は無しで済んだのです。
◎一日2回のパンクには困った!・・とにかく道路に釘が多かった
当時の北海道では未舗装道路も多く、砂利または泥の道を走るのですが、そこには落ちている釘が多いとみえて、北海道内だけで約2千数百キロ走った中で計3回も釘でパンクした。
その内の2回は同じ日に起こったので、1回目でスペアタイヤを使って、それで走行中にまた別のタイヤが辺鄙な所でパンクしたから、さあ大変! もうスペアは無いので仕方なくパンクしたまま整備工場が在りそうな近くの町まで何とか走り、2本分のパンク修理をしてもらった。
現在のように舗装道路ばかりを10万キロ走行してもパンクゼロも珍しくもないことからすると隔世の感ありです。しかし、現在でも道路への落とし物が無いわけではなく、都会や郊外などの舗装道路を歩いていて気付くのは釘よりもネジの類(木ネジ、タッピングネジ、ボルトなど)が圧倒的に多い。私はこれらを見つけたら即座に拾って適宜処分をします。これも世の為、人の為 !(笑)
実は往路で下北半島の大間の近くでもタイヤが釘をひろったらしく、フェリーで函館に上陸した途端、パンクに気が付いてスペアタイヤに交換したので、全行程でパンクは4回でした。
↓函館港に着くなりパンクタイヤ交換

↑写真でお分かりのようにパンクしたのは後輪で、これは「釘によるパンクで多いのは、"道に寝ている釘を前輪が起こして"釘の尖った先っぽが上を向いたタイミングで後輪が踏んでしまって起きるケース」ということの実例でしょう。

↑写真でお分かりのようにパンクしたのは後輪で、これは「釘によるパンクで多いのは、"道に寝ている釘を前輪が起こして"釘の尖った先っぽが上を向いたタイミングで後輪が踏んでしまって起きるケース」ということの実例でしょう。
◎一回だけ粗悪ガソリンを入れられた
函館から約80キロ北上した地に八雲町があるが、そこのガソリンスタンドで入れてもらったガソリンに何か混ぜ物が入っているか、あるいは水が混じっていたか、それが故意なのか、そうでなかったのかは分からなかったが、走り出してすぐにエンジンがノッキング(通常のギヤ位置ではエンジンがチカラ不足でコトコトというような苦しそうな音をだす)を起こしやすくなったので「あのスタンドのガソリンが悪い」と気づいたが、先を急ぐので我慢して走行した。そうして次にガソリン注油した後は案の定、ノッキングは解消したのでした。
このクルマ旅では9回だったかのガソリン注油をした中で、ガソリン不具合はこの1回とはいえ、本来ならあってはならないこと。ところが今年2022年にもなってのつい最近に、某大手石油会社のガソリンに水が混入していて問題になっていましたが・・
先述のように、函館上陸と同時に第1回目のパンク修理、北上途中の八雲町で粗悪ガソリン給油、次に向かったのが・・
◎洞爺湖と支笏湖・・不気味な中で泳ぐ
二つともカルデラ湖で、洞爺湖は高い場所から見下ろしただけでしたが、ここは2008年7月に「洞爺湖サミット」が開かれて当時の福田首相、ブッシュ大統領、メルケル首相らが、やはり見下ろしていました。
支笏湖では水辺にまで行っただけでなく、皆で泳いだのですが、なにしろ周りに人影は全く無く、建物の類も湖面周囲全体を見渡しても見えない、当然静寂そのもの、おまけに天候は曇り。そうなるとなんだか薄気味悪かった。
その後に道内の湖、大きな沼などを巡ってみても、支笏湖の場合と同様な感じを受けた。それは我々が本州の大きな湖などで湖畔に人家、別荘やホテルが点在、あるいは密集しているような光景、場所によっては遊覧船まで見ることに慣れてしまっている故の心情。自然保護の観点からも気になりますが、その後の北海道ではどうなっているのでしょうか?
もう一つ、後で知ったのは支笏湖は日本最北の不凍湖で水の透明度はトップクラス(昔は日本一の時期あり、現在4位というデータがある)だが、最深部が263mもあって日本で二番目に深く(一番は田沢湖)。そのためか、溺れる人、自殺者も多く、沈んだ者が浮かび上がらないこともあるそうで、俗に「死骨湖」という表現も多く、これも気味悪い。
とは言うものの、天気が良いと湖水がいわゆる「支笏湖ブルー」となってキレイで明るい感じになるようで、そうなれば好印象の「神秘の湖」と言えるのでしょう。
↓現在の「支笏湖ブルー」の風景(支笏湖運営協議会のHPより)


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長くなるので、今回はここまでにします。次回「北海道へ半世紀前のクルマ旅 道中苦楽と珍事 !(2)」につづく!
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