(文中、敬称略します)
◎岡田嘉子(おかだよしこ:元人気女優)の声を日本向けモスクワ放送で聴いていたことになる私
私は中学、高校生時代に、短波放送が聴けるトランジスタラジオや自作の短波専用受信機(真空管式:高1中2型)でアマチュア無線の傍受や「日本短波放送(現ラジオNIKKEI)」そして外国からの日本向け放送をよく聴いていた。
外国語は苦手なので、おのずと日本向けの日本語放送、とりわけ近隣国からの明瞭に聴こえる局の電波を拾うことになるから「モスクワ放送(現「ロシアの声」)」と「北京放送」が多かった。
これらは1日あたり数時間の放送で、放送開始時には必ずソ連や中国の国歌が流れ、その後に女性や男性の日本語によるナレーションが始まり、ニュースや民族音楽などが流されたが、露骨なプロパガンダのようなものは無かった。
私が最近になって知ったのは1947年以降のモスクワ放送の日本語アナウンサーの女性は二人いて、その内の一人があの岡田嘉子だったということ。
そうすると私が1960年代に聴いていたモスクワ放送の女性の声の半分は岡田嘉子だったようで、どうりでキレイな日本語だった。
岡田嘉子(1902=明治35年~1992=平成4年)は戦前、舞台女優から映画へ進出して大女優の名声を得ていて一時は女優人気投票で1位だった。
しかし、スキャンダル事件を起こして所属していた日活を解雇され、自分で演劇一座を立ち上げて地方巡業し、その後1930(昭和5)年に「大衆キネマプロダクション」という映画会社を作り、千葉県我孫子市の手賀沼を見下ろす丘の上に撮影所を建設して、1年数カ月の間にトーキー映画を数本製作したが(事情詳細は省略しますが)廃業して、今度は松竹に入社した。しかしその頃には往年の華やかさにやや欠けるようになっていたところ、
日中戦争が始まり、出演作品にも軍国主義の影響を受け始めたので、日本に嫌気がさしていたことに加えて、演劇レベルが高い評判もあったソ連で学ぼうという思いもあって1938(昭和13)年にプロレタリア演出家であり恋人の杉本良吉と共に樺太から国境線を超えてソ連に向かった。
しかし二人はソ連当局にスパイ容疑で捕まり、引き離されて杉本は翌年に銃殺処刑され、岡田は1947年まで強制収容所にて労役その他(1939年のノモンハン事件の際の拡声器による日本軍への降伏勧告の音声は岡田の声だったのではないかと言われている)を強いられた。
そして解放後の1947年からモスクワ放送の日本向けアナウンサーとなって少なくとも1970年代初期まで続けていた。・・この間の1960年代に私は“モスクワ放送の電波に乗った岡田嘉子の声”を聴いていたことになることを、今になって知ったという次第。
(↑写真は「東京新聞」より)
この映画には宇野重吉も”ある高名な日本画家”に扮して出演しているが、宇野は共産党員でもあった人だから、ソ連という社会主義国に長年 生活してきた岡田嘉子が帰国した直後から何かと支援していたこと、そして日頃から共産党支持を公表している山田洋次監督、この二人と”岡田嘉子の起用”には深い関係があるように思われる。
↓岡田嘉子(左) と宇野重吉 (映画「男はつらいよ寅次郎夕焼け小焼け」の1シーン)
またこの映画には、”宇野重吉が創立者の一人であった「劇団民藝」”の団員あるいは元団員だった大滝秀次、佐野浅夫、(この映画シリーズ定番役の)下条正巳、三崎千恵子らが出演している。
もう一つ繋がりを感じること、それは、(後述しますが、この映画の舞台となった)龍野市が生んだ有名人の一人である三木清(1897=明治30年~1945=昭和20年)の存在で、三木清は左派の哲学者で、一時は共産党へ資金援助もしたことあり、戦中に治安維持法違反で逮捕投獄されて獄死した。著書多数の中でも「人生論ノート」はロングセラー。
ある評論家(名前を失念)はこの映画を評して、(私の記憶による表現が正確ではないかもしれないが)「観る者を馬鹿にするような内容」というようなことを新聞のコラム欄に発表されていたことがあり、”どの点がどう気に入らないのか”が私にはよくわからなかったので気になるところ。
私はと言えば、この映画を最近テレビ放映版でたまたま観た際に岡田嘉子が出演していることを知って”ここで伝説の女優が見られた”ことに、ちょっとした感動をおぼえたのだった。
しかし岡田は、自分の安住の地はソ連であるとして、日本滞在10数年たった1986年に離日し、その6年後の1992年(ソ連崩壊でロシアとなった翌年)にモスクワで死去した。
※映画「男はつらいよ寅次郎夕焼け小焼け」への私の思い入れ!
この映画では、葛飾柴又以外の舞台となったのが兵庫県龍野市(現、たつの市)。
私はその地を訪れたことがあり、今調べたらこの映画が公開されたのが1976(昭和51)年なので、その2年後の1978年のことだった。(私の当時の住まいからクルマで70分くらいの地だった)
私はその地を訪れたことがあり、今調べたらこの映画が公開されたのが1976(昭和51)年なので、その2年後の1978年のことだった。(私の当時の住まいからクルマで70分くらいの地だった)

(↑上画像はたつの市HPより/下画像はyoutube「重伝建を巡る油屋ヒマンニャム」より引用)
たつの市を訪れると記念碑や案内パンフレットで必ず目にする、この地出身の有名人には、前出の三木清の他に同姓の詩人「三木露風」(1889=明治22年~1964=昭和39年)がいて・・
童謡「赤とんぼ」を作詞したことで知られる。(作曲は山田耕作)
歌ってみれば・・「ゆうやーけ こやけえの あかとーんーぼー ~」・・そうです! 龍野市を舞台にした「男はつらいよ寅次郎夕焼け小焼け」という題名の由来がピンとくる! ちなみにこの地には国民宿舎「赤とんぼ荘」もあるが(コロナ禍以降)現在営業休止中。
また、たつの市は全国的に有名なそうめん「揖保乃糸」の生産地でもあり、薄口しょうゆの代表的メーカー「ヒガシマル醤油(株)」の本社工場はじめとするいくつかの醤油会社があり、私が訪れた時もその一帯は町中に醤油の香りが漂っていたし、「しょうゆ饅頭」を売る店もあった。
↓ ヒガシマル醤油「うすくち龍野醤油資料館」(レンガ建物)

(↑画像はyoutube「重伝建を巡る油屋ヒマンニャム」より引用)
・・というわけで、「男はつらいよ寅次郎夕焼け小焼け」の映画を観ながら、龍野の風物を大いに懐かしんだ次第。
◎正岡子規は”野球”の命名者ではなかった
野球好きでも有名だった俳人:正岡子規が野球をして楽しんだのみならず、英語の野球用語を訳して「打者」「走者」「四球」「死球」などの現在に至るまで使われている言葉を作ったという話はよく知られている。
そこで、ベースボールという言葉も子規が「野球」と訳した・・と流布されている話を私も信じていたところ・・
つい最近の新聞やネット上で、この”野球命名説”は完全に間違いであることを知りました。
中馬は明治・大正時代の教育者で、学生野球育ての親とされる。旧制一高のベースボール部でプレーし、指導者としても活躍。1894(明治27)年に「ベースボール」を「野球」と訳して、これが日本初の呼称とされる。
一方、正岡子規は、1890(明治23)年に発表したある文集では、自分の名前を、幼名時の「升(のぼる)」をもじって「野球」と書き、「のぼーる」と読み仮名を付けているので、後にこれが誤解を生んだとされる。
ともかく野球の発展に貢献した中馬庚と正岡子規は二人とも野球殿堂入りしているとのこと。
◎辻本清美(国会議員)は世界一周船旅などのピースボート設立人の一人
辻本清美(1960=昭和35年生まれ)は現在、立憲民主党の参議院議員だが過去の所属政党は社会民主党をはじめ多数。しかし政治家としての主な主張は一貫していて”天皇や皇族の存在を否定はしないが、これに関する憲法第1条から8条までを廃止するべき”というもの。過去には”秘書給与詐欺事件”で有罪となったこともある。


そんな辻本だが、「国際交流NPO法人ピースボート」の設立人の一人でもあることを私はつい最近まで知らなかった。
『早稲田大学生だった1983年に同志と「みんなが主役となって船を出そう」というコンセプトで「ピースボート」を立ち上げた。
その動機となったのは、中学生の時に読んだ、小田実(おだまこと)著「何でも見てやろう」の精神を具体的な形にしてみようという思いだった。』
私の友人に、ご夫婦でピースボートのクルージングに2回も参加されている方がいますが、その旅の経験談をうかがうと、訪問先は定番の観光地だけではない所も多く、まさに「何でも見てやろう」方針が実践されている。
ちなみにピースボートの今後の予定の一つは・・
『横浜発着106日間 2028年12月14日~2029年3月29日』
横浜 → アピア(サモア)→ パペーテ(タヒチ) → イースター島(チリ)→ バルパライソ(チリ)→ プンタアレナス(チリ)→ 南極遊覧 → ウシュアイア(アルゼンチン)→ プエルトマドリン(アルゼンチン)→ ブエノスアイレス(アルゼンチン)→ モンテビデオ(ウルグアイ)→ リオデジャネイロ(ブラジル)→ ウォルビスベイ(ナミビア)→ ケープタウン(南アフリカ)→ ポートエリザベス(南アフリカ) → ポートルイス(モーリシャス)→ ペナン島(マレーシア)→ シンガポール→ ダナン(ベトナム)→ 基隆(台湾)→ 横浜
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有名な人の意外な話、また次回に続けます!
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